アマモとコアマモ

岩城生名周辺には、2種のアマモ類が生息しています。葉の長さが1mにも成長する大型のアマモと、成長しても20cm程度にしかならない小型のコアマモが分布しています。このコアマモは、沿岸海域の埋め立てや水質の悪化により個体数が減少しており、愛媛県のレッドデータブック(絶滅のおそれのある野生生物)では、準絶滅危惧種(NT)に分類されています。

アマモコアマモも、イネと同じ単子葉植物です。昆布やワカメ、海苔のような海藻ではなく、陸上で生育する植物に近い海草です。

コアマモ

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種名:コアマモ
学名:Zostera japonica
科名:アマモ科(ヒルムシロ科とする分類もある)
分布:水深1~2mの浅い海の砂泥地、干底では、海水面上に出るような場所
愛媛県RDB:準絶滅危惧種(NT)

写真:中央部の小型のもの、上部の大型のものはアマモ

 

アマモ

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種名:アマモ
学名:Zostera marina
科名:アマモ科(ヒルムシロ科とする分類もある)
分布:水深1~5mぐらいの浅い海の砂泥地、淡水が流れ込むところに多く発生する。

地下茎(根茎)で繁殖する多年生の植物で、種子を生産する海草(海藻ではない)です。
リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)という別名があり、乙姫の髪の元結を止める紐は、アマモと考えられていたのだろうか?