岩城島・生名島・赤穂根島・津波島の藻場

瀬戸内海から、失われつつあるアマモ場

アマモ場は、海の生物多様性や環境保全に役立つ有用な植物ですが、残念なことに日本各地で急激に減少しました。1960年には、瀬戸内海全体で20,000ヘクタール以上のアマモ場がありました。そのアマモ場は、干潟や浅海の埋め立てや、海砂の採取、底引き網、水質の悪化などの原因によって、1978年には、約7,000ヘクタールにまで減少しました。その後も横ばい~減少傾向が続いており、瀬戸内海の環境保全・水産資源の回復のためには、藻場の再生は、急務な問題となっています。

しかし、最近、アマモ場の重要性が見直されており、大阪府、兵庫県赤穂、岡山県日生、愛媛県などで、アマモ場の保全活動が行われています。

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残っていることが珍しい、岩城・生名周辺のアマモ場、ガラモ場

 瀬戸内海全体では、減少しているアマモ場ですが、岩城・生名周辺には多くのアマモ場が残っています。他の地域と比べて、海砂の採取を早期から取りやめたことなどが要因かもしれません。特に、岩城島の西側にある三床礁の周囲には、42ヘクタールにも及ぶ、大きなアマモ場が分布しています。

 下図は、岩城生名のベテランの漁師さんたちから聞き書きした藻場の分布地図です。岩城島・生名島・赤穂根島・津波島の周辺には、多くのアマモ場・ガラモ場が分布しています。

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参考