6月23日に愛媛県藻場づくり活動地域協議会に参加してきました。
今年度も、水産庁の生態・環境保全活動実証事業、愛媛県の藻場づくり活動推進事業の補助金を受けて、活動を行うため、その説明会を兼ねています。
他の3団体とともに、昨年度の報告と今年度の予定、他府県の事例の紹介と来年度以降の方向性について、話し合われました。

昨年と比較すると、アマモの花枝数が少なく、種子の確保が難しいという意見を述べました。その理由として、隔年開花なのか?水温が低いのではないか?など、可能性を考えていました。
それに対して、開花生態に関する情報は、あまりないこと、海水温は、5月までは低かったが、それ以降は低くないという話で、決定的な理由はわかりませんでした。
来年以降のアマモの様子を見ながら、アマモの生態について調べ、アマモの繁殖生態について明らかにしていきたいと思います。

6月7日、14日に、岩城三床漁場でアマモの種子採種を行いました。

今回は、全部で約20,000個の種子を採種できました。
まずまずの収穫。
この種子から、アマモの苗を作ります。



船からアマモの上部(種が入っている部分)を切り取ります。



草の先の部分に、一直線に丸い粒が並んでいるのが見えますか?
これがアマモの種子です。

6月7日に、今年度の第1回環境・生態系保全推進委員会が開かれました。
昨年度に引き続き、愛媛県の藻場づくり活動推進事業(水産庁: 環境・生態系保全活動支援調査・実証事業)の助成を受けて活動を行います。

5月28日時点でのアマモの種子の様子です。
まだ、この時点では、種子が熟していませんでした。

4月26日(土)、漁業者が集まり、今年度の環境生態系保全活動について話し合いが行われました。
20名を超える委員の方が参加され、過去最高の参加者数でした。

この会議で、今年度の環境生態系保全活動の方針が決定され、
今年度の重点項目として、
・岩城島周辺海域だけでなく、生名島周辺海域でのアマモ場保全活動
 10~11月にアマモ移植イベントを生名島蛙石にて行う。
ガラモ場の生態環境調査と、保全区域の設定が、採択されました。

今年度も、引き続きアマモ場、ガラモ場の保全活動を行っていきます。


この会議では、岩城生名周辺海域のガラモ場は減少しているのではなく、
今まであまり見られなかった種類のガラモに置き換わりつつあるという報告があり、
稚魚や成魚の育成に有益でない、ガラモ類の駆除などの方針を定めるため
ガラモ場の調査が必要であることが討議されました。

昨年の10月28日に移植、播種したアマモは、
地下の根茎ごと移植したものも、採種した種子をポットに播いて植えたものも
しっかり定着し、順調に成長しています。
写真は、2008年4月7日に撮影されたものです。


種子をポットに播種したものです。
アマモの稚苗が生育しています。


別の場所から移植したアマモです。



アマモの種子を播いたポットが見えます。
ポットの中に、アマモが生育しているのがわかります。
ポットは、生分解性のものなので、もうしばらくすると分解されて無くなってしまいます。