岩城島・生名島は瀬戸内海の穏やかな海に囲まれ、鮮やかなレモンが彩る美しい離島です。

 冬になると岩城生名漁協の名産であるひじきの天日干しする光景も見られ、昔ながらの漁村の風情を残しています。岩城生名漁協ではマダイ、ヒラメ、クルマエビを中心とした養殖業が盛んであり、現在も広島県・愛媛県を中心に全国に供給しています。
中でも、岩城生名海域で獲れるマダイは大きく、美味、形が崩れにくいということで有名です。

 さらに岩城生名海域には天然のメバル、アコウなど多くの魚介類が生息しています。しかし昨今の瀬戸内海地域における埋め立て開発、富栄養化などの環境の変化に伴い、以前より漁獲量が減少してしまいました。

 そこで、私たち岩城生名漁協では「豊かな海を守ることも漁業者の役割」だと捉え、昨年度より従来の「獲る漁業」に加え、「育てる漁業」といった保全管理にも力を入れ始めました。
 岩城生名沖では全国的に減少している「アマモ」という海草(うみくさ)が多く残っている海域です。
アマモは、環境保全の役割があるだけではなく、稚魚が産卵・育成する場所として豊かな海づくりに大きく貢献しています。
 私たちは、残された資源を守る取り組みの一環として漁業者による自主管理規定を策定し、アマモ場の保全・管理に取り組みます。

 岩城生名漁協では恵まれた海を守り育て、後世に引き継ぎ、「元気な漁業者」のいる持続可能な漁業経営を目指しています。

岩城生名漁業協同組合
組合長 林 喜代行