岩城生名沿海域では、昔から天然のひじきがよくとれることから採藻業がさかんです。
 天然ひじきは、荒波にさらされ、干潮時には日光のよくあたる環境で育ちます。そのため天然のひじきはコシが強く、汚れが少ないのが特徴です。

 ひじきには、茎の部分だけを利用した「長ひじき」と、芽の部分だけを利用した「芽ひじき」と呼ばれるものがあります。岩城生名海域のひじきは「芽ひじき」と呼ばれるもので、冬の間、岩場から生えた新芽のひじきだけを摘みとります。そのため、芽立ちがやわらかく、栄養分が豊富な食材です。

 11月ごろになると岩城生名海域では芽ひじきを採取しはじめ、昔から伝わる「釜揚げ」と呼ばれる製法で余分な汚れ、塩分を落とします。釜揚げされたひじきはその後、天日干しによって乾燥させます。
 この天日干しの風景は冬の間岩城生名地域のあちらこちらで見られ、昔ながらの漁村の風情を思わせます。岩城生名地域では郷土料理としても使用され人々に親しまれている食材のひとつだといえます。
hijiki_4.gifhijiki_3.gif










hijiki_2.gifhijiki_5.gif