今年度から、アマモ場だけでなく、ガラモ場についても保全活動を行おうと、ガラモ場の植生の調査や、写真撮影などを行いました。調査の参加者は、岩城生名漁協の漁師たち、愛媛漁連の潜水夫さん、アミタ持続研の研究員たちです。
ガラモ場
ガラモ場とは、ホンダワラ類などの褐藻が生えているところです。ホンダワラ類には、アカモク、ノコギリモク、ヒジキ、ウミトラノオなど約60種類の種が含まれています。海のきれいさ(透明度)などの環境条件や、人による採集の頻度によって、生育する種が変化します。ガラモ場は、魚の産卵場所、魚の稚魚が生育する場所として重要な役割があり、日本各地で保全活動が行われています。
ガラモ場の調査
天候は、快晴。調査日和でした。時折、風が吹き、暑さも、それほどではありませんでした。
調査場所は、岩城島から、南方2キロにある、無人島の「津波島(つばじま)」周辺海域です。
今回、調査用に漁船を出したのは、浜磯さん。
潜水夫の方に、水深5~7メートルのところの、ガラモを引き上げてもらい、分類しました。7月半ばと、大部分のガラモが枯れて流れてしまった後という、調査には適さない条件でしたが、「ヒジキ」、「ノコギリモク」、「ミリン」、「ジョロモク」、「ウミトラノオ」、「イバラノリ」などが確認されました。
岩城、生名周辺海域は、「ヒジキ」が多く分布していました。今でも、生食用、加工用に「ヒジキ」を採取していますが、採りきれないぐらいの「ヒジキ」が分布しています。
コンブ類の「カジメ」も確認されました。味噌汁などの汁物で食べられる褐藻類です。類似種のアラメと比較すると、あまり流通していない海藻です。
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