10月16日に、今年度の保全区域における、藻場保全活動の3回目のモニタリング調査を実施しました。天気は晴れ、15時頃から3時間かけて、8ヵ所で、目視と水中撮影、藻の種類、生息状況の確認を行いました。潮汐としては、条件が悪く日没の関係で調査時間にあまり余裕がありませんでした。

 9月30日に長崎で行われた「環境・生態系保全対策」の技術講習会で学んだモニタリング方法(覆度、底質区分、透明度の分類)も取り入れて調査を行います。

打合せのあと、いざモニタリングに出発です。
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区域②(三床)
水温:24.0度、水深:1m、透明度:悪い(50cm)、被度:5(濃生)、底質:泥

プラ箱めがねで水中目視を行います。アマモのサイズは80cmになっていました。
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区域④(細浜)
水温:23.5度、水深:1.2m、透明度:良い(2m)、被度:5(濃生)、底質:砂

ここはアマモ場です。水中めがねで生え方がよく分かります。
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区域⑤(三谷)
水温:23.5度、水深:1.2m、透明度:悪い(50cm)、被度:5(濃生)、底質:砂、小石

海水が濁っていますが、ここでは、岩場に20cmほどのヒジキが生えており、もう少し深いところに85cm
のアマモが生えていました。ヒジキの成長が例年より早いように思われます。
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区域⑥(法師先)
水温:23.0度、水深:4.5m、透明度:悪い(50cm)、被度:-、底質:小石

ここはヒジキ場です。ヒジキは30cm程度に成長しています。ここも例年より成長が良いようです。
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区域⑦(大手原)
水温:23.0度、水深:1m、透明度:悪い(50cm)、被度:5(濃生)、底質:大石

ここは母藻を投入したところですが、透明度が低く、船上からの水中めがねでは確認できませんでした。
スポアバックは流れで少し移動していました。ヒジキの他に、ノコギリモク、クロメ、アナアオサが確認できました。
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区域⑫(雀鼻)
水温:23.5度、水深:1.5m、透明度:悪い(50cm)、被度:5(濃生)、底質:砂

ここでは、アマモの葉に藻が付着していました。他の海域では見られないものでした。
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区域⑬(恵生)
水温:23度、水深:1.5m、透明度:悪い(50cm)、被度:5(濃生)、底質:砂

青々としたアマモが生えそろっています。80cmほどに成長していました。
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区域⑭(蛙石北)
水温:23度、水深:1m、透明度:良い(2m)、被度:5(濃生)、底質:砂

ここはとても透明度がよく、アマモが生えそろっているのがよく確認できました。アマモの中にウミウシらしきものを確認できました。
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全体的に透明度の悪い海域が多かったですが、⑤⑥⑦で採取したヒジキについては、順調に生育しているようです。
前回の9月18日その他の区域で採取したヒジキと比較すると、⑤⑥⑦の3ヶ所も生息範囲が多くなり、また体長は20cm~30cmと生育しているのが確認できました。特に⑥の生育状況は良好で、参加した漁業者も「今年はいつもの年に比べて成育が早いようだ。」との意見がありました。

 

 9月18日に、今年度の保全区域における、藻場保全活動の2回目のモニタリング調査を実施しました。天気は晴れ、15時頃から3時間かけて、目視と水中撮影、藻の種類、生息状況の確認を行いました。

 今回は、愛媛県立伯方高校の生徒さん2名と先生1名も活動に参加頂きました。(12月実施のモニタリング調査にも参加予定です。)ありがとうございます!

打ち合わせの後、船に乗っていざ出発です。今回は7ヵ所を重点的に調査します。

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まずは①の区域です。まずは網で海藻の様子を探ってみます。少し水が濁っていてわかりにくいですが、基質の状況も良好です。基質周辺で10cm程度のヒジキが確認できました。ヒジキの他にもミル、ノコギリモク、カバノリが生えていました。

 水温25度

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 次は③の区域です。ここは、もともとヒジキの少ない区域ですが、基質周辺では15cm程度のヒジキが生えているのが確認できました。

水温25度

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 ⑧の区域では、ヒジキ以外にも、クロメ、マクサ、ウキウチワの生息を確認しました。

 水温25度

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⑨の区域は、ミルとヒジキが確認できました。

水温25度 

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⑩の区域は、一面にヒジキが生息していました。生息する藻の種類も多く、クロメ、ミル、マクサ、アナアオサ、ノコギリモク、ヒジキが確認できました。

水温24.9度 

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⑪の区域です。水中で見ると鮮やかに見えます。ミル、マクサ、ノコギリモク、ヒジキが確認できました。

水温24.9度

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最後は⑮の区域です。ここではカバノリの生息が確認できました。

水温24.8度

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 今回の調査では、基質を設置した周辺で、ヒジキがすべての区域に生息していることが確認できました。新芽と思われるヒジキの体長は15cm程度になっています。

 また、8月20日の調査と比較すると特に区域⑩において生息範囲が多くなっていました。海域(区域)よって成長の差がみられ、⑩は生育の条件の良い場所と思われます。

 生息する藻の種類も区域によって異なっていることが確認できました。

 今後も引き続き、モニタリングを進めていきます。

8月22日、晴れ、水温26.5度、

昨日洗浄したアマモ種子の選別を行いました。
まずは、海水中に保管していたアマモの花枝から種子を取り出します。
これが結構細かい作業なのですが、今年で3年目、作業も手慣れています。

次にザルを使って、何度も洗い、ゴミを取り除きます。

最後に海水に浮かべて沈んだ比重の重い種子を選別します。 

今年は、191グラム(約9,550個)の種子を選別・保存することが出来ました。

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アマモ保存の様子

 

 8月21日、晴れ、水温26度、

岩城漁港桟橋にて、6月に採取したアマモ種子の清掃を行いました。

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 ミカン袋の中で、アマモの葉や花枝は腐って茶色くなっています。
黒く見えるのが種子です。
この後、ミカン袋の周りに着いた、葉や花枝、その他の藻を取り除きました。

8月20日、今年度の保全区域15ヶ所における、藻場保全活動のモニタリング調査を実施しました。

【環境・生態系保全区域(15ヶ所、合計面積72.2ha)】

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⑩地区では今回保全区域として小割りした(3m×5m=)15㎡を調査し、海藻を2種類採種しました。
また、調査箇所の地側の磯に、新芽と思われるヒジキが生息していました。
ヒジキについては、今後の追跡調査が重要になります。

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⑪地区では2009年7月23日に設置した基質の設置状況調査を行いました。
全体的に結果は良好です。スポアバックも良好でした。

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⑫地区では⑩地区と同様、今回保全区域として小割りした(3m×5m=)15㎡の調査を行いました。
アマモの120cmサイズが15㎡内に1,485本生息しているのが確認されました。

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